公認会計士の業務内容
日本の公認会計士制度
日本の公認会計士制度は、1948年に制定された公認会計士法(注)に基づいています。
日本において公認会計士は、重い社会的責任を負っていることから、専門的能力はもとよりのこと、独立性、正当な注意、守秘義務など高度な職業倫理が求められており、世界的に展開する企業の事業活動においても不可欠な役割を負っています。
日本における公認会計士の業務領域は、その独占業務である監査のみならず、会計、税務、経営コンサルティングなど多方面に及んでいます。
特に監査の分野では、企業の事業活動の大規模化・国際化に対応すべく組織的な監査を行うため、1966年の公認会計士法の改正により、無限連帯責任を負う監査法人が誕生しました。
さらに、2003年の改正においては、公認会計士の使命条項が第1条に掲げられたほか、独立性のさらなる強化などが図られています。
(注) 公認会計士法(1948年制定)には、公認会計士試験制度、登録手続、公認会計士及び会計士補の義務及び責任、監査法人、公認会計士・監査審査会、日本公認会計士協会、罰則など、我が国の公認会計士制度の根幹に関する事項が定められています。
日本の公認会計士が行っている業務のうち公認会計士しか行えない業務として、監査業務があり、多数の公認会計士が監査業務に従事しています。
また、公認会計士はそのほか、会計全般についての調査・立案・指導(会計業務)、税務書類の作成・税務相談(税理士法に従った税務業務)、経営戦略・業務改善・情報システムに関するコンサルティング(経営コンサルティング業務)などを行っています。
さらに近年はM&A業務、株式公開業務、システム監査業務、国際業務、公職業務など、さまざまなニーズに対応するプロフェッショナルとして公正な経済社会の確立と発展に貢献しています。
それぞれの業務の詳細は、以下の通りです。
・監査業務
企業とは独立した公正な第三者たる公認会計士が、財務諸表の利用者たる株主などをはじめとする一般投資家や債権者に代わって、企業の作成する財務諸表が適正に作成されているかどうかについて監査し、意見の表明を行うことによって企業の財務内容や経営成績に社会的信用を付与し、もって一般投資家や債権者の判断を誤らせないようにしています。
・会計業務
・財務諸表の調製
・会計制度及び原価計算制度の立案、指導、助言など
・不正や誤謬を防止するための管理システム(内部統制組織)の立案、指導、助言など
・資金管理、在庫管理、固定資産管理などの管理会計の立案、指導、助言など
・税務業務
・企業及び非営利法人への税務指導と税務申告
・企業再編に伴う税務処理及び財務調査
・移転価格税制、連結納税制度などの指導・助言
・海外現地法人、合弁会社設立を含む国際税務支援
・その他税務相談、指導・助言、代理(法人税、所得税、事業税、住民税、相続税、贈与税、消費税など)、申告代理から税務官庁との交渉まで
・マネジメントコンサルティングサービス(MCS)
・相談業務(会社の経営戦略、長期経営計画を通したトップ・マネジメント・コンサルティング)
・実行支援業務(情報システム・生産管理システム等の開発と導入)
・組織再編などに関する指導、助言、財務調査
・企業再生計画の策定、検証
・環境会計の指導、環境情報等の保証業務
・株価、知的財産等の評価
・情報システム業務
・情報システムの開発・保守及び導入等の支援
・システム監査
・システムリスク監査(システム及び内部統制の信頼性・安全性・効率性等の評価・検証)
・システムコンサルティング(情報システムの開発・保守、導入、運用、リスク管理等に関するコンサルティング)
・Trustサービス(WebTrust、SysTrustの、原則及び基準に基づく検証・助言)
公認会計士と税理士
税理士は、税金の申告などの代行業務や税務書類の作成並びにその作成業務の相談などを行っている税務に関する専門家です。
また、公認会計士も税理士となる資格を持ち、税理士登録をすることにより、その業務を行うことができます。